遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

イエロー・サブマリン/ジョージ・D・ストークス

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イエロー・サブマリン Yellow Submarine
監督 ジョージ・ダニングジャック・ストーク
出演 ビートルズ(歌とアニメ画像)
音楽 ビートルズジョージ・マーティン・オーケストラ
英国公開 1968年7月17日
日本公開  1969年7月19日
上映時間 90分

ビートルズのアニメ映画「イエロー・サブマリン」のご紹介。本国の英国では1968年7月の公開だから、48年前のことになる。

本作は、ストーリーのあるアニメーションである。

ペパー・ランドは、海底10万キロの地にあるこの世の楽園。サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドがペパー・ランドで演奏会をおこなっていた、のどかな昼下がりに、音楽嫌いのブルー・ミーニーズ(画像の一番右のキャラクター)が、ペパー・ランドに、突然ミサイル攻撃を始める。

ブルー・ミーニーズの放つ「対音楽ミサイル」に当たった人は、石のように固まってしまう。音楽を愛する平和なペパー・ランドから、人と音楽は消えてしまった。ペパー・ランドの市長の命を受けたフレッドは、助けを求めに行くために、イエロー・サブマリンに乗りこみ、ペパー・ランドを後にする。

この黄色い潜水艦と出会うのが、リバプールの4人の若者ビートルズだった。この潜水艦に乗り込んだ4人は、フレッド艦長とともに旅を続けペパーランドに行きつき、ブルー・ミーニーズに戦いを挑む。

旅の途中で出会うジェイミーというキャラクター(画像右から2人目)が、ブサイクなキャラなのだが、なぜか可愛くて愛らしい。ヒット曲「ひとりぼっちのあいつ 」 ("Nowhere Man")に合わせてジェイミーがパフォーマンスするシーンは印象的。

本作は、アニメ版のロードムービーで、ブルー・ミーニーズやジェイミーをはじめとするキャラクターがとてもユニーク。ディズニー映画の「不思議の国のアリス」と「ファンタジー」をミックスして、別の味付け(モダン、グロテスク、ユーモラス、カラフル)ムービーに仕上げている。

当然ながら音楽はビートルズ。本作のオリジナルと、過去のアルバムからのおなじみのヒット曲で網羅されている。カラフルなアニメと音楽の競演は、まるでお花畑にいるようにうれしくなる。

どこにも居場所のないブサイクなキャラクターでも、音楽が嫌いだという信じられないような偏屈キャラでも、決して排除されることのない愛のある映画である。

作品に登場する曲目
イエロー・サブマリン - Yellow Submarine
ヘイ・ブルドッグ - Hey Bulldog
エリナー・リグビー - Eleanor Rigby 
ラヴ・ユー・トゥ - Love You to
オール・トゥゲザー・ナウ - All Together Now 
ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ - Lucy in the Sky with Diamonds 
嘘つき女(シンク・フォー・ユアセルフ) - Think for Yourself 
ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ - With a Little Help from My Friends
ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン - Baby, You're a Rich Man
オンリー・ア・ノーザン・ソング - Only a Northern Song 
愛こそはすべて - All You Need Is Love 
ホエン・アイム・シックスティー・フォー - When I'm Sixty-Four 
ひとりぼっちのあいつ(ノーホエア・マン) - Nowhere Man 
イッツ・オール・トゥ・マッチ - It's All Too Much