遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

揺るぎなき未来を築くために確かな一票を

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ツイッターで教えてもらった、京都大学の入学式での山際総長の式辞。全文を読み印象的な部分を以下にまとめてみました。

山際総長は、「自由」という言葉を34回も使って憲法に保証された自由をこのキャンパスは提供すると新入生を歓迎し、創造の精神を高めようと呼びかけた。
そして、京大の迎賓館にある須田国太郎の「学徒出陣壮行の図」(1944年)の絵のことに触れ、1943年11月20日の京都での学徒出陣のさまを、須田は実に暗い色調で描いていると紹介した。この戦争で京都大学から4,500名に上る学生が入隊し264名の学生が戦没者として確認されていると述べた後、
「学徒出陣に参加した学生たちは自分たちの意思ではなく、上の世代の決定によって戦争に駆り出されていたのです。このことはしっかりと心に留めておかねばなりません。皆さんはこの6月から選挙に参加するとともに、日本の政治の方向性について大きな責任も生じるということを忘れないでください。皆さんの意思によって、揺るぎなき未来を築くために確かな一票を投じてください」と結んだ。

平成28年度学部入学式 式辞 全文(2016年4月7日)

素晴らしい式辞である。政府からすれば「偏った式辞」だったかもしれない。
しかし、そんなことにびくびくするような学府ではないところが、気高くて偉大なのである。
馬鹿政府にかしづくヘタれメディアや、アホノミクスの片棒を担ぐコソ泥的日本銀行などと異なるところなのである。

私は明治神宮外苑を行進する、あの雨中の「学徒出陣」(1943年10月21日)の映像と音声に接するたびに涙が出そうになる。「上の世代の決定によって戦争に駆り出され」亡くなっていった若い命を思うたび怒りと不憫に胸が詰まってくる。

この国が、同じあの道を歩くことがあってはならない。