遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

他人をおもんぱかる柔らかい心

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NHK朝ドラ「あさが来た」は、ついに最終回を迎えてしまいました。「あさロス」のみなさまには、最終回のあさの言葉を思い出していただきたいものです。

あさは、晩年別荘を開放して女子だけの勉強会を開きます(画像はそのシーン)。
生徒には、村岡花子(「赤毛のアン」翻訳者)や市川房江も出席していたそうです。

あさは語りかけます。

「国が育ったら、もっともっとみんな幸せになるはずだったのに、生きづらい世の中になったのはなぜなのか」
「戦争は銃や大砲で人を傷つけて、新聞や世論は人を悪く言ったり勝手な主張をして人の心を傷つけるばかり」
「みなが幸せになるための武器は、
他人をおもんぱかる優秀な頭脳とやわらかな心💛なのです」

「他人をおもんばかる優秀な頭脳とやわらかな心」は女が持つ男に勝るすぐれた特長だから、この二つを身に着けていれば人の役に立てる。「しょげていないでがんばってね」と結んでいる。

あさが今の時代を見たら衝撃を受けるでしょうね。
女性は自分が願っていたようにとても優秀になったのに、世の中はちっとも変っていこうとしていないとショックを受けると思います。

女性の存在価値は今も低いままで、女は子育てや亭主の世話をしていればいいのだというおっさん精神がどや顔してメインストリートを歩いていると思います。
とりわけ、そういった大きな精神は、永田町の石造りの建物の赤じゅうたんを歩いているような気がします。

自分のことしか考えない人間から、他人のことをおもんぱかる人間になるのは、困難なことでしょうか。私はいまだにそういう優秀な人間ではありませんが、そうありたいと願う善良な市民だとは思っています。

優秀な頭脳と柔らかい心を決して失うことなく、女たちの手で幸せな国を作っていってほしいと、私はおっさんですがそう思っています。