遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

トゥルー・ロマンス/トニー・スコット

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出演者
ブラッド・ピット(「リバー・ランズ・スルー・イット」「セブン」
日本公開 1994年1月22日  上映時間 121分

初めて鑑賞した映画「トゥルー・ロマンス」のレビュー記事。大ファンのタランティーノの初期の脚本による作品。もう20年以上も前の作品だが、初対面だった。

本作の2年後の映画「告発」では、正義と闘う弁護士役を演じたクリスチャン・スレーターが、より自身に近いチンピラ役の主人公を演じた。

オリバー・ストーン監督の「ナチュラル・ボーン・キラーズ」も本作と同じくタランティーノの原案だったが、どちらも若い男女による血なまぐさいロード・ムービーで、印象がオーバーラップする。ただし、タランティーノ自身の監督作品「パルプ・フィクション」や「ジャッキー・ブラウン」のように時制が入り乱れた構成ではなく、物語は行儀よくきちんとシーケンスに進行していく。

ひょんなことで大量のコカインを手に入れてしまったクリスチャン・スレーターは、本来の持ち主であるマフィアの親分クリストファー・ウォーケンの一味に追われるはめになる。元警察官の父親デニス・ホッパーに助けを求めるがどうにもならなくて、ピンクのオープンカーに乗って初めての恋人パトリシア・アークエットと逃げまわる。といった単純明快な物語。

なんでも、本作の結末は、タランティーノの原作とは異なっているという。トニー・スコット監督と揉めたようだが、結局は監督に軍配が上がったようだ。「ナチュラル・ボーン・キラーズ」でも、タランティーノの脚本はオリバー・ストーンによって変えられてしまったという。

血なまぐさいシーンを挙げると、デニス・ホッパーに息子の居所はどこだとクリストファー・ウォーケンが迫るシーンは、名優同士の迫力満点のシーン。怖くて・・・。深夜に一人で見ていて飛び上がりそうになった。
しかし、大量のコカインを購入してくれそうなハリウッドのプロデューサーと、彼をはめようとする警察と、ブツを取り戻そうとするマフィアと主人公の素人の男女が入り乱れるスリリングなストーリーは、ドタバタ喜劇のようで実に楽しい。

ちょっと怖くてストレスもあったが、タランティーノらしいスラップスティック喜劇的なドタバタシーンもありとても面白かった~。結末も、これでいい。

でも、会話は下品だし麻薬で金を儲けようとする(命より金が大切な)世界は、眉をひそめたくなることばかりなので、清らかな青少年は決して見てはいけない映画である。いや、見た方がいいのかな?