遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

BPOよ「なんでも鑑定団」を鑑定せよ

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私は、毎週欠かさず「開運!なんでも鑑定団」を録画して楽しみに見ている、普通のおじさん。

去年の暮だったか、我が家で石坂浩二が「鑑定団」でまったくしゃべらないことを話題にしたことがある。
あまりにもうんちくを垂れるのでかん口令が出たとか、認知症が始まっていて、実はアドリブでしゃべれなくなったのではないか説も出たのだが、ドラマ「相棒」では重要な役割を果たしていたし、よく分からんなあ不思議だなあと結論は出ずじまいだった。

そうしたら、「鑑定団」を降板するとかしないとかというニュースが出て、あろうことか担当プロデューサーが2年間も意図的に石坂のしゃべるシーンをカットしていたと言うではないか。これが本当だとしたら、毎週見ている一視聴者としては許せないことだ。

石坂浩二は私にとって、1965年のNHK大河ドラマ太閤記」の石田佐吉、のちの三成役以来、50年のおなじみ俳優である。小学校6年生の私は、秀吉に使える聡明な石田佐吉お兄ちゃんに「男前やなあ、賢こそうやなあ」と、憧れさえ抱いていた。そのときに、石坂浩二という名を胸に刻み付けた。

その後はNHK大河ドラマの主演や主要な役、「ウルトラQ」や「シルクロード」の格調高いナレーション、角川映画市川崑映画の二枚目俳優としてなど、50年にわたってずっと一線にいて存在感を示していた。だから、「鑑定団」ではあのスタジオに居るだけで存在感を醸し出すという不思議な役割なのだろうかと考えたりもした。

話は少しそれるが、SMAPが生放送で解散騒動について謝罪したらしいが、それもいかがなものかなと思う。どこかで記者会見するなら理解できるが、不思議な話だ。そもそも4人(キムタクは除く)が所属する会社を辞めることについて、法的に会社側の人間の誰がどのような拘束力があったのか知らないが、副社長の老害パワハラだと思った。私にはまったく思い入れのないSMAPだが、4人で独立すればいいのに、心情的に応援してやるのにと思った次第だ。

さて、「鑑定団」のトラブルが本当だとしてら、日本中のおじさんやおじいちゃんたち(うちの父も毎週見ている)が、怒ったり呆れたりすると思う。そのプロデューサーとそれに従っていたスタッフが、石坂の音声を意図的にカットしていたのなら、それは演出を超越した「放送事故」だと思う。
これこそ、BPOの出る幕ではなかろうか。