遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ギリシャを笑えない日本

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ギリシャ国民投票は、トロイカ欧州連合欧州中央銀行国際通貨基金)が示したギリシャ支援プログラムを延長するにあたっての条件を呑むか、それとも拒否するか、シンプルな「YES」、「NO」投票だった。

投票結果はNOが多かったが、トロイカが示した条件は、「政府歳出削減、増税、年金カット」などであった。

「借金1000兆円」の日本も、いつかギリシャと同じ条件が債権国から突き付けられることになる、明日は我が身。

新国立競技場だけで、2500億円も使ってしまうのだ。都知事がわめいても、森義朗が淡々と計画を進めているのはどういう了見だろう。税金がつぎ込まれるというのに誰も止めないのだろうか。あきれたものだ。

ついでに言うなら、TPPを進めて全中・農協を骨抜きにし、農業も漁業も林業もすたれ、山も畑も海岸線も荒れ放題で、国土はずたずたになっている。コンクリートの建造物(それも手抜き工事)だけに税金が注がれる。中止になりかかっていた八ッ場ダム工事には、結局1兆円がつぎ込まれる。こういう「美しい国」にわれらは住んでいる。

アセアンに行って、DOYA顔でODAを約束してくる首相。ODAの金は、回りまわって日本の企業に還流され、自民党にも還ってくるのではないか。過去から同じことの繰り返しだ。

現政権は、リスク管理能力もコスト意識もない。財政破たんが待っているというのに、アメリカへの思いやり予算をいつまで続けるのだ。地球の裏側まで戦争しに行っている場合か。国会審議さえ満足にできないで、同じことをオウム返しに答弁するだけ。給食を食べられない友だちがクラスにいる小学生が見ても、無能な政府だとわかる低レベル。

そんな低レベルが考えることが、年金開始年齢を75歳にするとかとかしないとか。それより先に、莫迦な歳出を直ちにストップし、企業や富裕層の税金優遇を止めないと、お先真っ暗になる。政権を維持するより、なりふり構わず国や国民を守るための政治を優先させるべきなのである。

繰り返しになるが、「借金1000兆円」の日本も、近い将来ギリシャのようになるのですぞ。