遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

まるで国定教科書と国選教員

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以下の教科書関連ニュースはNHKが伝えたが、他の媒体では目にしなかった。

教科書検定 3学会の会長が基準の見直し求める
先月、結果が公表された中学校の教科書の検定では、去年改定された新しい検定基準が初めて適用され、「政府の統一的な見解に基づいた記述がされていない」などの意見がついた合わせて5点の教科書の6か所の記述が修正されました。
これについて、大学の研究者などで作る日本教育学会日本倫理学、それに日本哲学の3つの学会の会長が声明を発表し、文部科学省に提出しました。声明では、「教科書は児童や生徒がみずから考え判断する知性を育む教材であり、政府見解を浸透させる媒体ではない。そのときどきの政府の見解に左右されるようなことがあってはならない」などとして、検定基準の見直しを求めています。

ニュースでは、3学会の代表がそろって記者会見をして文部科学省に物申していました。ただ物申すだけのセレモニーではないことを祈りますが、来年から使用される教科書はすでに検定済みだから、3学会の見解、効果があるのかないのかよく分かりません。
NHKのニュースは眉唾ものだから勘ぐりたくもなるのだが、3学会がおっしゃってることは当然至極。「国定教科書」と言っても言い過ぎではないテキストでしょう。
時として政府見解ほどいい加減なものはないのだよ生徒諸君!


話しは変わって

「教員免許を国家資格に 自民が政府に要請へ共通試験や研修で資質向上」というニュース。

文部科学省のような低レベルのところが、教員資格を審査出来たり教員の研修ができるとは思えませんな。
多様性のある教科書や教員による楽しい授業の方が、バイタリティのある人間を育て、よい国づくりに役立つ人材を生み出せるのではないでしょうか。
「反面教師」だってある程度は必要だし、教員を国の枠組みにはめ込むことなどばかげた暴挙だということが、頭の堅い自民党教育再生実行本部(そもそもこれは何なの?)にはわからんのだろうな。

あーなさけないことばかり。