遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

25歳のニートが立候補/統一地方選

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上野竜太郎という25歳のニートが、千葉市議会議員選挙に立候補したという。
彼の立候補した千葉市花見川区は、定数10のところを15人が立候補し、彼は12位の得票数1399票で落選した。

彼は、中学二年生から引きこもりになり、25歳の今までほぼ同じように引きこもっていたようだが、その引きこもりの生活をしていても社会の矛盾は理解しているし、当然に格差は体現し、それらをどうにかしたいと思っている人間だと自己紹介している。
上野竜太郎 自己紹介

手作りポスターを自分で歩いて貼ってまわり、政策や経歴をブログで知らせるだけの選挙戦。

私の理想とする金のかからない選挙をする候補者であった。(金はないのだろうが…)
そのような選挙活動だから、選挙資金はほぼ不必要なのだから、彼は公約で議員のボーナス300万円の削減を上げている。
また政務調査費のインターネット公開をも主張している。

その他の公約は以下の通り
・貧困世帯の子供の学習支援
・介護職員の劣悪な労働環境の改善
・介護職員の労働力不足に対応
ニートの社会復帰支援
・ひとり親世帯の支援
・子育てのしやすい環境を整備
生活保護者の社会復帰の促進
・空き家の再利用、再活用

上野竜太郎 政策について

これらの公約を具体的にどうするのかが、有権者にはよく分からないところが残念なのだが、ボーナスは要らない、政務調査費用も公開するという二つの具体的な公約は、素晴らしいマニフェストである。
天下の国会第一党の自民党が天下を取ったからといってやろうとしていることより、分かりやすくて具体的でないところが却って信頼できる。
具対的にどのように実現するのかあいまいなマニフェストは、25歳の若者が議員になってから具体的な行動をとってくれるだろうということで、私なら彼の未来を買う。

どこぞの号泣県議会議員を見て、あれならおれの方がましだと思ったのだろうか。無理を承知で立候補したと述べている。上等だ。

そもそも偉そうに社会人面している人間に限って、家庭内ではしょぼかったりするから、まさしく家に帰ればニートだという人間はごろごろいる。それより、多様性のある持続性可能な社会を夢見るこの青年の主張は立派だ。引きこもっていても、25歳としての発信能力は大したもので、私の25歳時と比べると恥ずかしいかぎりだ。彼に投票できなかったことが残念だった。

出でよ若者。