遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

あぶなくて命あずけられません

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正月用の寄せ植え鉢に、サクラソウを植え付け、今まさに満開に。

さて、先週末でNHKの「ニュース9」の大越キャスターが降板した。そのことについて、週刊現代が記事にしている。

【抜粋】
大越氏はあくまで公正中立な報道を心がけているだけだが、公共放送をハンドリングすることを目論む官邸としては面白くない。ある大手紙政治部記者が語る。
「安倍首相は公邸か自宅で9時のニュースを見ることが多いのですが、大越キャスターの話すことがいちいち癪に障るみたいです。一度、私が公邸で同席したときには、大越さんがコメントを始めると舌打ちして『また始まったよ』とぼやいていました」(「週刊現代」2015年4月4日号より)

ということで、NHKの秋の「キャスター委員会」では交代案の俎上に載らなかったのに、その後急きょ異例の降板となったようだ。「舌打ち」圧力があったと想像に難くない。

私が思うに、大越キャスターはリベラルだけどどちらかといえば自民党寄りのジャーナリストだと思う。
安倍首相がこのキャスターの言論に「いちいち癪に障る」と「舌打ち」するのだから、首相のストライクゾーンはど真ん中の5センチ四方くらい。今物議をかもしている「報道ステーション」なら、古賀茂明のみならず番組の隅から隅まで癪に障るのだろう。

何度も繰り返すが、私は自民党支持者ではないが、首相に意見できるもう少しストライクゾーンの広い教養あるお方は党内にはいないのかと嘆きたくなる。首相とその周辺の言論(行動はしていないか)を聞いていると、時代錯誤も甚だしいし、近隣諸国は立腹するわ、訪米は鼻で笑っているわで、何とも情けない
日本が長い間かかって構築してきた、尊敬に値する平和で知的な国というイメージや信頼感は、またたく間に地に落ちてしまった。

パイロットや、医師と同じく、政治家も人の命を預かる仕事。ドイツのLCCの副操縦士群馬大学の腹腔鏡手術の医師などと同じく、《オペレーション》をしてはいけない政治家はいる。しかも政治家は、パイロットや医師よりもはるかに多くの人の命を預かっている。政権は、そのことを理解しているとはとうてい思えない。残念ながら、今の野党の力ではそれらの政治家を降板させられない。自民党の自浄しかないと思う。