囲碁の7番勝負で3連勝のあと3連敗だったケースは9度しかなく、今回が10度目のケースだったらしい。
今現在囲碁の7番勝利のタイトル戦は棋聖戦と名人戦と本因坊戦。各棋戦の歴史は、棋聖戦が39年、新旧の名人戦が54年、本因坊戦が70年を数える。合計で160回を超えるタイトル戦で3連勝3連敗で最終局を迎えるのが10回目というレアケースである。
過去の9度の内容と結果は以下の通り。
◇3連勝後3連敗したものの1勝を返したケースは以下の3回
◇3連敗の後4連勝したケースは以下の6回
いつもは、対局場に挑戦者より遅く入る井山だったが、本局は早めに入って対局が始まるまでの時間を利用して碁盤を乾いた布で拭く役を担った。ジンクスを払拭するためかなと思うスタートだった。
3連敗した後4連勝するのはすごいと思うが、3連勝して後3連敗して最終局で勝つというのは、流れからいうと至難の業だと思う。挑戦者の山下敬吾九段の粘りもすごかったし、井山の最後の1勝もさすがであった。二人の年齢を足すとちょうど私の年齢と同じ。素晴らしい若者による歴史的な対局であった、あっぱれ。