地上波テレビはほとんど見ない私。たまたま見ていた報道ステーションに古賀茂明氏が出演していて、日本人が安倍首相の考えと同じではないことを世界に発信するために「I am not Abe」と言いたいですね、といったような発言をした。知識人として真っ当な意見だと私は内心拍手をしていたのだが、4月以降報道ステーションにコメンテーターとして呼ばれていないらしい。テレビ朝日の報道局長の意向だという。
報道局長は政権の締め付けで、自分の立場が危ういので古賀氏に出演させてはまずいと判断したのか、もっと上層部意向が働いているのか知らないが、天下のテレ朝も政権のクレームに屈したようである。以前にも小島慶子や荻上チキを放送から締め出した前科もあるという。そんなへなちょこ報道局長や上層部なら、そろって辞めればいいのだ。代りはいくらでもいるだろう。社内に居なければフリージャーナリストに幹部になってもらえばいい、替えはいくらでもある。報道の現場は、もっと危険でやばい橋を渡っているのというのに情けないことである。
「放送法」をふりかざして内部統制を仕掛けてくる政権とは、真っ向勝負でケンカするべきである。放送内容のどの部分が放送法違反なのか、政権にはっきりさせて、それでも不偏不党だと断固突っぱね、告訴や訴訟などに怖けない。それがジャーナリストの使命で、そのために報道に携わっているはずなのに、情けない話だ。世間や世界が味方になってくれていることが信じられないのだろうか。
