遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

チャーチルとオバマの回顧録

イメージ 1
沖縄の地図 赤い部分が在日米軍基地

今日の天声人語、73年前の今日、真珠湾攻撃(1941年12月8日)のニュースを聞いたチャーチルの思いを記述した箇所。

《敵方の英国にも、日本軍の真珠湾攻撃に内心欣喜(きんき)する人がいた。首相のチャーチルだ。「我々は戦争に勝った。ヒトラーの運命もムッソリーニの運命も定まった」。そんな記述が自著『第二次大戦回顧録』の12月8日にある。米国の参戦で対独戦は一変するとの読みだった。米の国力を巨大なボイラーに例えたくだりもある。「その下に火がたかれると、つくり出す力には限りがない」。圧倒的な物量に対抗して人の命を湯水のようにつぎ込んで、日本は降伏する》

いわば眠っていたライオンを起こしたのが日本軍だった、それはヨーロッパにとってはありがたかったと、チャーチルは回想している。

今日本はその米国に基地(沖縄、横田、三沢、厚木、横須賀、岩国、佐世保)を提供し、思いやり予算(1848億円)や基地関係費(4000億円)を拠出している。それでもまだ米国には尽くし足りないと思ったのか集団的自衛権の御旗を掲げて、何か事あれば自衛隊がはせ参じますと胸を張る。

わが首相はよほど自信がないお方とお見受けする。
「今まで私たちを守ってくれてありがとう。でもこれからは私たちが集団的自衛権の行使であなたたちをサポートします。だから、日本を去らないで、グアムにあまり引き上げないで」と、米軍にお願いしているのだ。そして、米軍をはじめとする連合国に裁かれたA級戦犯が合祀された靖国神社にお詣りして、何を誓っているのだろうか。

オバマが大統領の任期を終えて、回顧録を書くことになるだろうが、日本の首相のことをどう描くのか今から興味津々である。
数寄屋橋の次郎に連れて行ってくれた日本のあの総理大臣。あのスシは素晴らしかった」。