遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

総選挙の争点は「改憲」だ

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衆参の「ねじれ」も解消していて、自民党安倍内閣は少なくとも議員数では圧倒的多数を占める政権なのにもかかわらず、なぜ解散をするのか。それは、安倍の究極の目標憲法九条の改正のためのようだ。

いまのままでは、閣僚の不祥事がマイナス点だし(いずれにしろ妖怪のような内閣)株価上昇円安以外にアベノミクスが国民にプラスになっている状況ではない(円安で国民生活は楽になっていない)ことを理由に、来年の自民党総裁選挙に勝てる見通しが立たない。ならば、今解散して、議席数が減っても安倍内閣の信任を総選挙で取り付けて、残った4年間でゆっくり憲法改正を「謀ろう」という魂胆らしい。

なるほど、選挙に勝てばライバルの石破などに差を付けることができ、来年の自民党総裁選で安倍は優位に立てるということか。それにしても、国民のことなど何も考えていないお方に愕然としてしまう。

だとすれば、年末の総選挙の争点は、貧弱な消費税の先延ばし信任のほかに、憲法改正という公約があるはず。そこを国民がどのように信任するか。そもそも、「改憲します」という公約をどの党がどのように掲げるのか、国民は見極める必要があろう。

集団的自衛権閣議決定できるという、お茶を濁した形で戦争をできる国に作り変えようとした安倍は、次は九条改正を謀っている。そもそも戦後、世界第2位の経済大国にまで大きくなってきた日本は、平和憲法のおかげだということが、経済発展を唱える首相にはわからないのだとしたら相当頭が悪いといえよう。

経済大国から経済・福祉・観光国へ小さくまとまっていこうという時期に、わざわざ軍事国家へ足を踏み出そうという発想は常軌を逸している。石破なら、もうちょっとましなことを考えるだろう(よく知らないけど)。

まあでも、目先の現金な「税制」にみな投票するのだろうな。それならそれで、財政再建への道はどうするのか、誰も教えてくれないのが困ったものだ。財務省は分かっているはずなのに。国の借金1千兆円なのに消費税増税は延期で、破綻に一歩近づいて国債の格付けが下がる。「日本売り」では、日本の株価も下がるはず。そうならないためにどうするのか?

私たち老人はあとがないけれど、未来ある若い人たちは国家財政について勉強していただきたい。周辺のオジサンに訊いてもよく分からないと思うので、自分で勉強したり仲間と話合っていただきたい。騙されてはなりませぬぞ。