遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

私のロッキー・ステップ


3日間暑さで自宅に引きこもっていたらすっかり運動不足になったような気がして、こりゃいかんと2日連続で菜園から歩いたり走ったりして自宅に帰ってくる。

私の畑仕事のコスチュームは、帽子(キャップ)とオープンシャツと綿パンとゴム長靴。これが私のいわゆる野良着で、汚れても破れてもいいコスチュームである。

ゴム長は菜園で黒のジョグシューズに履き替え、あとは野良着姿のままでジョグやウォーキングで自宅まで帰ってくる。時間帯は朝8時台か夕方6時台。
帰ってくる途中で、ウォーキングやジョギングしている人たちと出会うが、明らかに私の格好とは異なる、スマートな運動着姿の人たち。犬を散歩中の人たちや通勤通学の人たちとも出会うが、よれよれ服で手ぶらで歩いている私は変な男に見えるだろうな。

自宅近くに、60段のなだらかな階段があり、私にとってはそこがロッキー・ステップである。(映画「ロッキー」で、ロードトレーニングのゴールにロッキーが駆け上がるフィラデルフィア美術館前の階段の通称が、ロッキー・ステップである。)

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もうすぐ自宅だもうすぐゴールだ、シャワーが待っている、朝食(あるいは夕食)が待っている、と思うと階段上りの元気が出てくる。どんなにへとへとでも、その階段だけは駆け上がることにしている。
今日は夕方7時頃だったが、遠目に見たら前を行くサラリーマンが途中で立ち止まってシャツを脱いでTシャツ姿になって階段を上って行く。私は彼を階段で追い抜いて自宅まで駆け戻った。

ハーハーと息を切らして帰ってきた時の爽快感は、なにものにも代えがたい。わが人生も、すでにロッキー・ステップにさしかかっているが、軽い運動でで少し命が延びたように元気になる。