遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

Dデーから70周年

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第2次世界大戦の連合国軍によるノルマンディー上陸作戦のDデー(決行日)から、今日はちょうど70周年。
Dデーでパラシュート部隊だった89歳の男性が、今日の70周年式典でタンデムでパラシュート降下していたニュースが発信されていた。

いつだったか誰とだったか、映画「プライベート・ライアン」の話をしていて、40代の女性が、冒頭の延々と続く戦闘シーンが見るに堪えなかったと言う。記憶力の悪い私は、その戦闘シーンがどんなシーンだったか覚えていなかったので、それ以上話は膨らまなかった。
後にそのことを思いだして調べると、その戦闘シーンはDデーのオマハビーチのシーンであった。

Dデーの戦闘シーンを見るに堪えないといった女性は、ノルマンディ上陸作戦のことを知らなかったのかもしれないが、いずれにしろ大変なシーンだった。ドイツ兵のマシンガンがオマハビーチの米兵を次々に倒していくシーンは、確かに見るに堪えられないシーンだ。

私が子供の時に見た、ケン・アナキン監督の映画「史上最大の作戦」のノルマンディ上陸シーンは、ポール・アンカ作曲のあのマーチが流れるもっと映画的な現実離れしていた。あれはオールスターキャストのヒーロー映画に近かった。

しかし、スピルバーグはDデーを「プライベート・ライアン」で、30分もの時間をかけてリアルに描いた。戦争の残酷さを示したかったのかもしれないし、それでも連合国はナチスを倒しにノルマンディに上陸したのだということを示したかったのだろう。

画像はDデー後の海岸と、現在の同じノルマンディーの海岸。
戦闘シーンは映画の中だけにしてもらいたいものだと思う、今日この頃である。