遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

すき鍋は手がかかり過ぎて閉店騒ぎ

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今日はハローワークで、再就職のための初回講習会を受ける。受講者は100人くらいで、大盛況(?)だった。
講師の話によると、今の求人倍率は1を超えているという。大阪府求人倍率は1.11で、100人の求職希望者への求人枠は111人分あるのだという。
募集があれば、ぜいたくを言わずに早期に手を挙げれば、再就職に有利だとのこと。ただし、内定をもらったら尋ねるべきことはきちんと訊くこと。そんなことを訊くなら内定を取り消すなどと言われたら、そんなところで仕事はしない方がいいという、ありがたい忠告。
いずれにしろ、いまは売り手市場だ。リーマンショック以降続いた不況時と比べれば雲泥の差だとのこと。

その講話中に急に思い出したのが、昨夜のどこかのTVニュース特集「すき家」と「ワタミ」の店じまいの話。

以下、ネットから記事を紹介。

すき家が次々と「人手不足」で閉店… 実際に働いているアルバイト達の悲痛な声をご覧ください

実は、14年2月下旬からネットの掲示板などに「忙しすぎてやってられない」「もう辞めたい」などといった従業員と思われる人たちの書き込みが増えていった
その理由は14年2月14日から始めた「牛すき鍋定食」といった鍋メニューの販売で、このメニューを提供するのに時間と手間がかかりすぎる、というもの
ただでさえ他の牛丼チェーンに比べメニューの多い「すき家」だから、厨房が回らなくなっている

【「すき鍋」や「ワンオペ(一人で店番?)」に泣かされたという声】
数秒で提供しちゃうのが牛丼チェーン店の売りなのに、一人当たり7分くらい待ってもらってしまった。 てか、うちの店で一番混む時間にワンオペとか…崩壊しても仕方なかったんだ。 泣きながら頑張ったよ私。

すき家のアルバイト、バイトなのにサービス残業あるんだ・・・ しかも新メニューすき鍋の負担と人手不足によるワンオペ、無駄に多いメニューで現場はボロボロ・・・ このままだと間違いなく潰れるよ

烏丸七条ワンオペはほんまにありえへん。 マネージャーええ加減にせえよ。 

すき家は鍋メニューやるべきではない 吉野家→トッピングが殆どない、メニューも少ない。そもそもワンオペがない 松屋→食券なので、キャッシング、オーダーを聞く手間がない。そもそもワンオペがない すき家→ワンオペ、大量のメニュー、大量のトッピングの仕込み、金銭管理、営業報告書

実際にすき家で働いてみないとなかなかわかりづらいかもしれんけど、鍋導入はすき家史上最凶の悪法


ワタミは27日、運営する居酒屋の1割となる60店を2014年度中に閉店すると発表した。昨年設置した外部の弁護士などによる有識者委員会が店舗の労働環境の改善を指摘していた。今後は閉店した店舗の人員をほかの店舗に振り分けて慢性的な人手不足を解消させる。外食産業では景気回復で人手不足が深刻だが、人手不足解消を理由とした閉鎖は珍しい。


すき家」と「ワタミ」の例は、ほんの一例なのだろう。
競争激化のはてに、サービス向上のためにサービスの種類の多さやていねいさに加えて、客を怒らせることは許されない営業方針。なのに、人員不足は慢性的で、労働時間はエンドレス。
そんな店やショップに入ってそんな従業員にサービスを受けても、お客は楽しくなくリピーターにはならないはずなのに、そういう劣悪な労働条件を見破られない接客態度を強いられているのだろう。

うちの奥さんは、無愛想に接客するそんなショップの従業員に「無愛想!」という感想を漏らすが、まったく気分が悪いことがままある。しかし、彼らの無愛想は、「疲労、低賃金、長時間労働、雇い主や企業や上司への不満」の表れかもしれない。
だからそういうショップには敬遠するようにしている。疲れている従業員には少しでも楽になってもらうために、雇い主には抗議のために、そうするようにしている。

3月ころからすき家ワタミの従業員は大挙して辞めているようである。
求人倍率が跳ね上がったのは、一方で大量に辞めている事実が少し影響しているのかもしれないと思ったりもした。つまり、ブラック企業や従業員にやさしくない企業は、急に人員不足に陥った結果、求人倍率が上がったのかもしれないのだ。

というわけで、劣悪な労働条件を強いられている諸君、健康を害する前にとっととそんな企業から離れましょう。