遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

砂糖の山:sugarstacks

いま読んでいる新書「炭水化物が人類を滅ぼす」で知ったサイトが、
sugarstacks。  http://www.sugarstacks.com/

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まさに「砂糖の山」が示されているサイトである。
コーラ缶(350ミリリットル)には、角砂糖が約10個含まれているということを示している!!

少し前になるが、ニューヨークのブルームバーグ市長の発案で、米ニューヨーク市の厚生委員会が、特大サイズの炭酸飲料など糖分の入った飲料の販売規制を決定した。市民の肥満対策と健康増進を目的に、16オンス(約450ミリリットル)を超す大きさの容器に入った糖分の入った飲料を飲食店などで販売することを禁じている。

市長によると、ニューヨーク市民は58%が太り気味または肥満で、8人に1人が糖尿病にかかっている。肥満の市民の医療費に費やす市の予算は年間推定40億ドルに上るという。

しかし、その後の飲料メーカーなどの訴えが認められて、ニューヨーク州最高裁判所が、規制を「無効」とする判決を下した。それがちょうど1年くらい前の話である。

16オンス(約450ミリリットル)のコーラの糖分含有量は、角砂糖に換算すると約13個分に相当する。ニューヨークならずとも、それは規制した方がいいかもしれない。450ミリリットルのコーラを注文すれば、冷えているうちに飲み干してしまうだろう。それが、角砂糖13個分となると、何だか無謀なことに感じてしまう。

映画館やセブンイレブンでは、700ミリリットルから1リットルを超える巨大な炭酸飲料のカップ(gulp)が売られている。売られているだけでなく、よく飲まれている。角砂糖30個をかじりながら映画を観ようというのである。
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実は昨年の秋に、マクドナルドでハンバーガーをコーラと一緒に注文した私。かつてはコーラが大好物で、うちの冷蔵庫には大きなボトルがよく補充されていたし、ファストフード店でもよく飲んでいた。それがいつからかコーラから遠ざかっていて、去年の秋にのんだのはおそらく数年ぶりだったと思う。その後は、意識的ではないけれど、またコーラから遠ざかる生活を続けている。身の回りに置かなければ、手を出すことはないのである。そういう単純な論法で考えると、NY市の規制にも一理あると思ってしまう、売らなければ買えないのだから。

スーパーサイズ・ミー」というドキュメンタリー映画は、モーガン・スパーロック監督自らが、1日に3回、30日間、マクドナルドのファストフードだけを食べ続けたらどうなるかを記録した気持ち悪い作品だった。(私はこの映画を観てしまった。)
スパーロック監督は当時33歳、身長188センチメートル、体重84キロの健康体であった。30日後、体重は11キロ増え、体脂肪率は18%になり、体格指数(bmi)も27(アメリカ基準では「標準以上」)、躁うつ、性欲減退、かなり深刻な肝臓の炎症を起こした。

彼は撮影後、減量を余儀なくされたが、1か月前の体重に戻るのになんと1年2か月もかかったという。

富裕層の人たちの体格が立派なのは、もう昔の話。今は貧困層が肥満体になっている。実に安価にファストフードで空腹を紛らわせることができると知るや、比較的高価な野菜やフルーツや魚などには見向きもしないで、ハンバーガーを食べることになるのである。それを続けると、短い期間でスパーロック監督のようになってしまうのである。

それにしても砂糖の山を見ていると、人の健康を犠牲にして企業の利益は成り立っているのだろうかと思ってしまう。社会的責任とは真逆の製品づくりである。

朝食は、シリアル(画像左最下段)と牛乳とたまごとイチゴ(同右最下段)がいいみたいですよ!そこのあなた!