遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

アイラブユーよりキス・カム

「おなかが減ったときにスパゲッティを出されたら、ビフテキを食べたくとも、スパゲッティを食べなさい」

これは、映画「旅情」でロッサノ・ブラッツィが「I love you」の代わりにキャサリン・ヘップバーンに捧げた言葉。
「スパゲッティ」は、中年男である自分のこと。ビフテキは、キャサリン・ヘップバーンがまだ見ぬ素敵な王子さまのこと。
私は「たくあん」程度だが、これは使える。

日本で一番初めに「I love you」を和訳したのは二葉亭四迷で、 「あなたのためなら死んでもいい」
素晴らしすぎて使えない。まだ死ねないし。

また、夏目漱石が教師をしていた時に、ある生徒が「I love you」を「あなたを愛しています」と和訳した。すると漱石先生曰く、「それは間違っている。私たちはそんなことは言わない。『月が綺麗ですね』とでも訳しておきなさい。それで充分通じる。」
漱石先生も素晴らしい。明治の男は、ロマンチストである。

私はシャイなので愛の告白は無理。でももしトロントに住んでいたら、意中の女性をメイプル・リーフズのアイスホッケーゲームに誘う。運が良ければこういうことになる。↓「I love you」なんてまどろこしい!

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↓でも同伴相手によっては、こういう予防ツールも必要になる。何度見ても微笑ましくて笑ってしまう。

バスケットやアイスホッケーや「キス・カム」で、長く厳しい冬を楽しく過ごすすべをかの地の人たちはご存じのようで、ああ素晴らしきかな人生。