遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

風立ちぬ/松田聖子

 
 
風立ちぬ いざ生きめやも」と、ポールバレリーの詩の一説を冒頭に配した堀辰夫の小説「風立ちぬ」。
 
いま公開中の宮崎駿の映画は、堀越二郎と堀辰夫へのオマージュをささげた作品だとか。
主題歌はユーミンの「ひこうき雲」なので、堀越二郎ゼロ戦と、堀辰夫の小説舞台、八ヶ岳サナトリウムのイメージにぴったりである。
 
なのに、ややこしいことに、宮崎アニメから私は松田聖子の「風立ちぬ」が想起される。
秋の歌なのに、である。
 
松田聖子は、1980年デビューだから、私はもうアイドルには無縁の26歳だった。当時は松田聖子に特別な思い入れはなかったし、その後はさらに興味の対象から外れた存在だった。
 
しかし「風立ちぬ」の彼女の歌唱を今聴くと、さすがは一世を風靡したスーパーアイドルだと感じ入る。
松本隆の詩に乗せた大瀧詠一の旋律は、いつもの哀愁ただよう大瀧メロディで、これははっぴいえんどコンビの名作である。
それを、情感こめて歌える19歳の松田聖子が素晴らしい。さしずめ今なら、独りでAKBに立ち向かえるパワーを秘めた女子であろう。
 
上の動画は、後に発売されたCD音源に合わせて、「風立ちぬ」を歌うさまざまなシーンの松田聖子をつなぎ合わせた素晴らしい力作である(拍手)。
私はこの動画の1分40秒~「さよなら さよなら さよなら」の松田聖子がかっこいいと思う。
それから、2分過ぎの、金沢は兼六園の一瞬だけの松田聖子も、ほんわかといいと思うのである。

 
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