遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ひな祭りに確定申告

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今年もわが家のおひな様は、ワンペアだけ飾ることにうちの奥さんと折り合いをつけました。
阪神大震災の年を除いて、何らかの形でわが家のおひな様は光を身に受けているのでございます。
 
さて、確定申告の締め切りが近づいてきましたので、
おしりに火が付く前に、今日は貴重な休日の時間を割いて申告書作りに専念しました。
確定申告の主なる作業は、家族全員の医療控除で、私が税の還付を受けることにしました。
5人家族が1年間に貯めた領収書、支払った金額は大変なもので、
これじゃ健保は赤字になるわなと、制度のありがたさに感謝した次第であります。
もし保険制度が米国みたいに脆弱なものだったら、わが家の家計はどうなっていたかと思いますが、
保険がきかないなら、こんなに頻繁に医者に行ったり売薬を買ったりしないかとも思うのですがね。
いずれにしろ、医療保険制度の未来は大変なことになるとも思うのであります。
 
領収書を入力していて感心したのがうちの奥さんで、
3か月に1回、営業上手な歯科で口内ケアしてもらう以外、奥さん名義の領収書は皆無!
わが家の医療控除のための明細行は160行にもおよぶのに、奥さん名義は歯科衛生のたった4行。
ここ何年か医者にかかっていないと思われるし、薬を飲んでいるところも見たことがない、
おひなさま七段飾り希望のアイアンウーマンであります。
 
医療保険制度を考えるのと同時に、うちの奥さんのような健康人間をたくさん作るにはどうしたらいいか、といったことも国は考えた方が、良い制度作りになるかもしれないです。
 
それにしても、我々サラリーマンは、有無を言わせず税金を取られるのに、
還付請求するのにこんなに手間(≒コスト)がかかるのかと、毎年のことながら腹立たしい。
能動的に確定申告をしないと、時効を過ぎたら払い過ぎていた税金は1円も還ってきませんから、
一旦徴収した税を確保したい国としては当然のことですが、涙が出るほど不親切な税制度であります。
 
国民背番号制度には、賛否いろんな意見がありますが、
反対派にいる私でも、さきのずさんな年金履歴消滅騒動をきっかけに、少し考え方が変わりました。
 
所得、社会保険公的年金、税金、などの社会制度にまつわるサービスとキャッシュ・フローを、
共通番号(名寄せ番号)で管理する制度を考えるべき時機が到来しているかもしれないです。
少子高齢化のために、さまざまな制度が脆弱になりサービスの低下(破たん)を余儀なくされる前に、
その制度を動かすための膨大なコスト(確定申告だけでも国や個人の手間やコストは大変なもの)を、国家レベルで考えるべき時が来ているのかもしれません。
 
名寄せキーがあれば可能な、社会制度を横断的に統合するシステム構築は、
長い目で見れば、とてつもない額の節税につながると思いますので、
消費税と合わせて、論議されるべき性質のものかもしれません。
同時に、さらなる個人情報の厳格な保護も考えられるべきなのは、言うまでもないことです。
ほとんど個人情報を、公的機関にさらしている一個人として、
 
そんなことを感じながらの、ひな祭りの確定申告処理でありました。