遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ビッグ/ペニー・マーシャル

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ビッグ


日本公開 1988年7月23日
上映時間 102分

スティーブ・マックイーンの映画に次いで、トム・ハンクスの映画をたくさん観ていると思う。
しかし「ビッグ」は未見で、いまさら観ることはないかと思っていたら、
長女がDVDを借りてきたので私も便乗鑑賞。

監督は「レナードの朝(1990)」「プリティ・リーグ(1992)」のペニー・マーシャル

12歳のジョッシュ少年が、巡回カーニバルで、なんでも願いをかなえてくれる不思議な機械「ゾルダー」を見つけ、
「ぼくを大人にして」と願うと、翌朝、ジョッシュはビッグになり大人の姿になっていた。
ジョッシュはあわててもとの体に戻してもらうため、「ゾルダー」に会いに行くが、
巡回カーニバルは跡形もなく、どこかへ移動してしまった後だった。

そのジョッシュの大人の姿に扮したのが、当時32歳のトム・ハンクスである。

単純なパソコン入力の仕事を見つけ、おもちゃメーカーに就職する。
からだはビッグになったのだが、中身は子どものままのジョッシュは、
子どもの気持ちがよく分かる社員として、おもちゃ作りに素晴らしいアイデアを提供し、
幹部候補生たちをごぼう抜きして、副社長に上り詰めてしまう。
恋愛だってしてしまう。

社長とジョッシュが、音の出る足踏み鍵盤でダンスをする楽しい場面は、
きっと二人とも猛特訓したのだろうけど、ミュージカル映画のように楽しいシーンであった。

子どもみたいにわがままな大人に「もうちょっと大人になれよ」と思うのだが、
子どもの純真さを持ったままの大人をこうも見せられると、大人って見栄だけで生きていてバカみたいとも思う。

おもちゃに囲まれて楽しい生活をするトム・ハンクスに、私は彼が後に演じるフォレスト・ガンプの面影を見た。
彼はこの楽しい作品で、まさにビッグになった。