遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ショパン:12の練習曲/ポリーニ

イメージ 1

 
ショパン
・12の練習曲Op.10
・12の練習曲Op.25



マイライブラリーからポリーニのアルバムを捜したところ、
私のポリーニは、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」が入ったものと、
今日ご紹介のショパンの練習曲が24曲入ったこのアルバムの2枚でした。

ショパン:12の練習曲」は、グラモフォン創立111年の赤い記念ボックスの45番目に隠れていました。
12の練習曲で構成された作品10と作品25がポリーニによって表現されていまして、
録音は1972年ですから、ポリーニ30歳前後の作品であります。

正確無比な演奏が完璧な演奏だとは思いませんが、こういうのを正確無比で完璧な演奏だというのでしょう。

練習曲といっても一応演奏会用に作られていますので、鑑賞にも十分耐えられ、
作品10の方には、「別れの曲」「黒鍵」「革命」と命名された世にも有名な3曲が入っていて、
飽きさせることはありません。

また、ポリーニの超絶技巧演奏を聴いていても、飽きることはありませんし、
想像を絶する卓越した技術は、ショパンの作品の表現者として歴史的にも右に出るものはいないでしょう。
この作品はこう弾くのであります!と、断定調で私たちに示してくれています。

ということで、才能があふれんばかりの鋭い若きポリーニを堪能することができました。
次は、もう少し後年の、あるいは老いたポリーニにも接してみようと思ったしだいであります。