遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ヴェルディ椿姫/音楽之友社・オペラ対訳

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ヴェルディ 椿姫 (音楽之友社 オペラ対訳ライブラリー)

図書館貸し出し過去最高 2012.10.31

文部科学省は31日、平成22年度に全国の小学生が図書館から借りた本が1人当たり26・0冊で、昭和49年度の調査開始以来、最も多くなったとする社会教育調査の結果を発表した。前回の19年度調査の18・8冊から大幅に伸びた。

 国民全体の1人当たりの年間貸し出し数も5・4冊(前回4・9冊)と過去最高だった。

 文科省は「漫画で歴史を教える本など読みやすい本が図書館に増えたためではないか」と分析。各館が借りられる冊数の上限を引き上げていることや、景気低迷による新刊本の買い控えも背景にあるとみられる。

 調査によると、全国の公立図書館が22年度に貸し出した本は6億6360万冊だった。貸し出し冊数など一部の項目には、東日本大震災の影響で岩手、宮城、福島3県分は含まれておらず、学校の図書室も対象外。


私は携帯に便利な文庫以外はあまり書籍を買わないので、
うちの女房は、自分の読みたいハードカバーをせっせと図書館で借りて読んでいる。
なので、5人家族の我が家の借りる本は、ほぼ上記調査の国民一人当たり5.4冊に匹敵するだろうか。

このニュースが出た日の朝の通勤電車。
バーバリーのトレンチコートをビシッと着た、年のころ40歳前後の女性が同じ車両に乗り込んできた。
大ぶりだけど上品でおしゃれなバッグから取り出した1冊の本。

本の上辺の「天」と呼ばれる箇所には「大阪府立図書館」のゴム印が押されていた。
赤い表紙には「ヴェルディ 椿姫」と見える。

開いたページを見ると、ぼんやりだが椿姫の歌詞の原文と対訳が書いてあるらしく、
彼女のiPodイヤホンからは、どうやらベルディのオペラが流れているようす。

そういう本を置いている府立図書館はえらいし、その本を楽しんでいる人は幸せなんだろうなと、
私もさわやかな気分。

Amazonで捜してみたら、音楽之友社のオペラ対訳ライブラリーを発見した。また老後の楽しみをひとつ見つけた。
ついでにコンサート情報を探してみたら、来年3月にびわ湖ホール二期会が「椿姫」公演を行うようだ。

電車で会った女性は、そのびわ湖ホール公演のチケットを手に入れたのかもしれない。
バーバリーのコートと春のオペラ公演で、寒い冬を暖かく乗り切れそうで、うらやましい限りである。