遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ILO条約低批准国/日本

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もう読み終わったのだけど、「ミレニアム」シリーズ、
スウェーデンの登場人物たちの生活の中に多くの日本企業が入り込んでいて嬉しくなる。
サムスンもGMもサーブも登場しないが、
ソニー、ホンダ、トヨタカワサキニコンなどなどの企業名が登場する。
そんな世界有数の国際企業を抱えるわが国なのに、
休暇取得などを保障された労働条件は非常にお粗末としかいいようがない。

最近目にしたインターネットニュースは以下のように伝えている。

世界20カ国を対象にした年間に取得する有給休暇日数の調査を行った結果。

取得日数30日=フランス、スペイン、デンマーク、ブラジル
    28日=ドイツ
    25日=英国、スウェーデン
    23日=オランダ
    21日=ノルウェー、イタリア
    20日=インド
     7日=韓国
     5日=日本 

「オンライン旅行サイトエクスペディア」より

民主党が、秋のある時期に「既存の祝日」をシフトさせて連続休暇(シルバーウィーク)を考えているという。
休日を増やすのではなく「既存の祝日」をずらすだけなんて、料簡が狭すぎる。
国民みんなが同時に連続休暇を取る制度から、
自由に長期休暇(もちろん有給で)が取れる大人の国に、そろそろシフトしてもらいたい。
お子ちゃま政権の発想には辟易してきた。

日本はILO常任理事国であるにもかかわらず、
労働者保護に関わる重要な条約(1号条約(一日8時間・週48時間制)、47号(週40時間制)、
132号(年次有給休暇)、140号(有給教育休暇)など)が未批准であるため、
国際労働機関から問題視されている。
ILOが採択した184条約のうち、日本が批准しているのは48条約で、わずか四分の一に過ぎない。

「いずれかの国が人道的な労働条件を採用しないことは、自国における労働条件の改善を希望する他の国の障害となる」とILO憲章に書かれているとおり、日本も国際労働機関から早期批准を求められている。

シルバーウィークを考える前に、
ついでに言うと、
消費税を上げる前に、大飯原発を稼動する前に、生活保護を受けている芸能人とその親を糾弾する前に、
やるべきことがいろいろありそうである。