街の真ん中を南北に熊野古道が貫いている。
天気もよく暖かかったので、昼食後にゆっくりと、熊野古道を散歩してみた。
醤油蔵が並ぶ熊野古道を往けば麹の匂いが漂ってくる。
ここは、港町、遠目に見える海岸線からすぐに切り立った周辺の山々には、
みかん山が広がっている、あれが有田みかんなのだろう。
今の時期にはたわわに実った木々で、山の斜面はオレンジ色に覆われれている。
山には、まだあんなに収穫前のみかんが実っているのだけど、
まだこれから出荷するのだろうか。
街道には、一袋100円のみかんの無人販売所を彼方此方で目にする。
JRの駅に置かれていた駅周辺マップを頼りに、
古道から少しわき道に入った深専寺(じんせんじ)という名刹(写真左上)へ向かう。
手入れの行き届いた静かな境内には、打ち水がほどこされ、
床几に腰掛けていると、片手に花を持った人たちが、重厚な門をくぐってやって来て、
境内のお地蔵さんにお参りをして帰っていく。
暑くも寒くもない幸せな時間がゆっくり過ぎていった、いいひと時であった。。