昨日深夜、偶然にグスターボ・ドゥダメル、
NHKはいろんなソースをお持ちで、それをBSハイヴィジョンで深夜にこっそり放送するのである。
まったく贅沢で、でも休日前の深夜なので、ありがたいことである。
会場はウォルト・ディズニー・コンサートホールで、
演奏が終了してスタンディング・オベーションをする観客の中に、
素の彼女の姿を見るのはおそらく初めて、一瞬だったがお幸せそうで何よりであった。
演奏内容については、よく分からない、これ以外はあまりよく知らない。
ところどころで鳥がさえずったり角笛風のホルンが響き渡ったり、
ティンパニーが不安な気持ちにさせたり、ダンス音楽が楽しかったり。
戦後日本の映画で使われる、現代音楽のようなフレーズをも連想してしまう。
そういうところが、アメリカ人に受けるのだろうか、
起承転結がはっきりしたドラマチックな、たとえばドボルザークの「新世界」のほうが、
1番「巨人」は、地球上の何処ででも愛されているにちがいない。
この1番は、28歳のマーラーの若さと野心と試みがよくあらわれた作品で、
一度好きになるとずっと一生好きになる、ジョアンナ・シムカスみたいなシンフォニーなのである。