遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

トム・ワトソンと石川遼/全英オープンゴルフ

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映画「炎のランナー」でもおなじみのセント・アンドリュースの海岸線。

その海岸線の起伏と海からの容赦のない風を組み合わせて、

自然をめいっぱい取り入れたセント・アンドリュースのリンクス・コースで、

第139回の全英オープンゴルフ選手権が開催されている。


梅雨の明けた猛暑の中、リンクスを駆けめぐる風を見ていると、

避暑に出かけたくなるような気持ちになってくる。


石川遼は、さきほど決勝ラウンドをスタートしていったが、

予選ラウンドで石川と一緒だったトム・ワトソンは、

昨日の18番ホールで最後のタップインバーディを決めて、

セント・アンドリュースに別れを告げた。

昨年のターンベリーの全英オープンでは、あと一歩で優勝だったワトソン、
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/61975594.html

60歳になった今、もう二度と全英オープンで彼の雄姿は見られない。


昨日の最終ホールのグリーン上で、

「君のスイングはずっとそのままでいい。君はとても良いゴルファーだよ」

と声を掛けられたという石川は、ホールアウト後のインタビューで、

声を詰まらせ涙をこらえながら、そのワトソンの温かい言葉に感動していた。

石川は、ワトソンにねだって、

ワトソンが昨日まで使っていた手袋とボールを記念にもらったという、

もちろんサイン付きで。


石川遼にも、性格も技術もトム・ワトソンのような、

大きな選手になってもらいたいと願ってやまない。

いい先輩といいファンやギャラリーに、いい選手は育てられるとするならば、

石川遼は、日本が世界に誇れるプレーヤーに、いちばん近いところにいる。

とりあえずは、今年の全英オープンの残りのホールに全力を尽くして、

私たちを楽しませてほしい。