遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

薬師寺/奈良西ノ京

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薬師寺高田好胤(たかだ こういん、1924年-1998年)管長は、

関西ではメディアに登場すること多く、準レギュラー番組もあったほどである。

今思えば、高田管長は、東塔を残して焼けていた薬師寺の伽藍を再建するために、

副住職に就任して亡くなるまでの半世紀を、薬師寺の復興にかけたお方であった。

金堂(1976年)や西塔(1981年)の再建にかけたお方なのであった。


修学旅行生への法話は、高田管長が築いた伝統がいまも息づいていて、

私たちが訪れたときも中門内の一角で、若い僧侶が修学旅行生を相手に、

若い大きな笑い声が絶えない、ユーモアたっぷりの法話を聞かせているところであった。


8世紀に建立された東塔は、まもなく解体され10年におよぶ大修理に入るという。

それまでにぜひ薬師寺に行っておきたいという思いから、はじめてこの名刹を訪れた。

若い西塔と、落ち着いたたたずまいの東塔のバランスは絶妙で、

両塔や薬師三尊像(薬師如来日光菩薩月光菩薩)からのオーラに、

1300年の時の流れを思わずにはいられないのであった。

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