遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

Songs of the British Isles/ナナ・ムスクーリ

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Songs of the British Isles ナナ・ムスクーリ


曲目リスト
1. He Moved Through the Fair
2. Eriskay Love Lilt
3. Danny Boy
4. English Country Garden
5. O Waly, Waly
6. AR Hyd y Nos (All Through the Night)
7. Spinning Wheel
8. Lullaby [Suo Gan]
9. Skye Boat Song
10. Ash Grove
11. Early One Morning
12. I Gave My Love a Cherry

1976年録音


このアルバムは、イギリスのカントリーソング集で、

タイトルを直訳すれば「ブリテン島の歌」で、

意訳すれば「イギリス民謡名唱集」とあいなる。


歌うは、ナナ・ムスクーリである。

私は3年ほど前に、30年来探していたナナ・ムスクーリの歌う

「ダニー・ボーイ」のことをブログに書いたら
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/31613116.html

ご親切に、それはこのCDにはいっていますよと教えてくださった一品である。

ヲタクと申し上げては失礼なのかもしれないが、

とにかく、何でもご存知な方が世の中にはいて、驚くのである。

当時、ネット検索してもどうしても分らなかったのに、

ナナ・ムスクーリが好きで、何でも知っているお方が教えてくださったのである。


いまなら、「知恵袋」で聞くか探せば解決するのだろうが、

ブログやSNSの効用はこんなところにあるのかと、感慨深かった。



1曲につき、ピアノやギターのシンプルな伴奏だけで、

素朴な味わいで全曲しっとり歌い上げている。


「11. Early One Morning」は、

NHK「みんなのうた」で『走れ並木を』のタイトルで放送されていたことを懐かしく思い出した。

最後の歌詞が「ドミソドシラソファミレドシド」と音階のままで、

よほど急いで歌詞を仕上げたのか、良い言葉が見つからなかったのだろう。

しかし、シンプルなメロディなのに、

いつまでも変わらずに、心の奥底で懐かしく響きつづけてくれる。


ギター演奏だけで歌われる「2. Eriskay Love Lilt(エリスケイ恋歌)」を聞いていると、

エリスケイ島の潮風の香りがする歌なのに、

アメリカのカントリーソングの源は、

こういった歌なんだと、いまさらながら気付いた次第である。


もちろん「3. Danny Boy」は、絶品である。


このアルバムには入っていないが、

「久しき昔」(垣に赤い花咲く いつかのあの家~)

「ルーシー・ロケット」(「アルプス一万尺」の元うた)

「スカボローフェア」、「グリーンスリーブス」、「埴生の宿」など、

イギリスの歌は、素朴でセンチメンタルで、


私はこういう歌にも育ててもらった気がしている。