遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

チューリップ

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サブプライム・ローンを発端とした経済危機は、いまだ終焉を迎えておらず、

平均株価は底を打って上昇してきたが、まだ1万円にはほど遠い状況。


ところで、世界最初のバブル経済事件は、オランダで1637年に起こった。


当時トルコから入ってきたチューリップが異常な人気となり、

その球根をめぐって大変なお金が動き、

1個の球根が豪邸を買えるほどの高値となったという。

そして、1637年のとある日にチューリップの価格は暴落し、

チューリップ・バブルはあえなく崩壊し、

チューリップ長者たちは破産を余儀なくされたという。


我が家の庭やプランターには、チューリップが100本近く咲いているだろうか、

世が世ならば、私は大変な長者だったわけだが、

このチューリップたちは、昨年の秋にひとまとめウン千円で仕入れたもの。


もっともオーソドックスな形の、赤と黄色のシンプルなものである。

急ごしらえの花畑に球根を所狭しと植え込み、

冬の間も花畑を楽しめるように、上層部にビオラを植え込んだ。


一冬中ビオラは私たちの目を楽しませてくれ、

春になった今、そのビオラたちの間をすり抜けるようにチューリップが伸びてきて、

花を咲かせてくれている。

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ビオラの下にチューリップの方式は、プランターでも試み、

今は玄関先でごらんのような結果となっている、ちょっと混み込み。


私はチューリップやビオラやパンジーは、

平凡すぎてなんだか好きになれなかったのだが、

ビオラはいろんなバリエーションで長い間花を楽しませてくれるし、

チューリップは手間がかからず期待を裏切らずに咲いてくれて、

いまでは心を入れ替えた。

好きでない人を好きになることが、ままある私としてはごく自然なこと。



この写真の撮影後、一部満開のチューリップは切り取られて屋内へ。

花を切り取って養分を球根に回し、球根を大きく育てるための措置であるが、

その球根の掘り上げは2ヵ月後の作業となる予定である。
 

掘り上げた球根で来年も咲かせられればうれしいな、

と思っている今日この頃である。