遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

繁昌亭

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大阪は天満の天神さんの境内にある上方落語の小屋が、

「繁昌亭(はんじょうてい)」。


その繁昌亭で久々に生の落語を聞きに、昼席に、

特に誰それの落語を聞きに行くというのではなく、

週末に出かけた。


取りを務めるは桂春団治で、出し物はおはこの「野崎詣り」、

この人の出囃子は「野崎」で、おはこからこの出囃子にしたのだろうか。

それはともかく、さすがは練られたネタで、

安心してゆったりと笑わせていただいた。

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私のなかで一番だったのは、中入り前の桂米二

この人は私より4歳年下だから上方落語界の中堅どころか。

何の出し物かよく分らず調べるすべもないが、

毎晩外で飲んで帰ってくる酒好き亭主と、

帰宅後も家で飲もうとする亭主と戦う女房とのバトルが可笑しくって、

私はすっかり笑いの壷にはまってしまった。


名前からお察しのとおり、米二は桂米朝の弟子で、

私はあの師匠の系列の落語に、まんまとはめられてしまうのかもしれない。

中学生のころ、深夜のラジオから流れてきた米朝の落語にはまってしまい、

一緒に聞いていた高校生の従兄弟と朝まで時々、

死ぬほど苦しい思い出し笑いをしたことをおぼえている。



米二の話芸に涙がどばーっと出るほど笑って、

おかげで目の中の花粉が総て流れ出し、きれいになった。


他の若手の話もとても楽しめた、いい寄席であった。



米二師匠のブログによると、

繁昌亭はお客が200人を超えると大入り袋が出るそうで、

私の出かけた日には、その大入り袋が出たようであった。