米国人のうち75%が、現在の合衆国の現状を「悪くなっている」と回答したことが、CNNとオピニオン・リサーチ社が21日に発表した世論調査結果で明らかになった。米国で起こっている状況に、同数の75%が「怒っている」という。 CNNの世論調査担当キーティング・ホーランド氏によると、ここまで「不満度」が高かったのは、過去40年間で3度、ウォーターゲート事件、テヘランの米国大使館占拠事件、1992年の不況時だけだったという。 また、調査では現ブッシュ大統領についても質問。回答者の72%がブッシュ大統領としての職務内容を認めていない。さらに、イラク戦争も多くが不賛成で、継続に賛成と答えたのは32%に過ぎなかった。
そんななか、全米でオリバー・ストーン監督の新作「W.」が公開されたという。
「W.」とはジョージ・W・ブッシュのミドルネーム。
ブッシュ大統領の半生を、現役の大統領の半生を映画にしてしまったのである。
ハリウッドは何でも有りの驚くべき業界である。
米映画監督オリバー・ストーン(62)は30年にわたる映画制作のキャリアで、論争を避けることなく作品を撮ってきた。「プラトーン」ではベトナム戦争、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」では暴力と社会の問題に取り組んだ。 ――ブッシュ大統領がもう再選されることはないのに、「W.」を大統領選本選に近づいた時期に公開することが重要なのはなぜか われわれはブッシュ大統領を取り巻く現象と向き合っている。誰が次期大統領になろうとも、世界を変えた8年間の政権の大きな影響下に置かれる。多くの人にこの映画を見て欲しい。投票日の前に8年前に自分たちが誰を選んだのかを考える良い機会にもなると思う。 ――あなたの考えでは、ブッシュ大統領を動かしている原動力は何か。 ブッシュ大統領は、長男であるというのろいの下で、一家の厄介者として成長した。そのため、(父親よりも)強い人間であると証明しなければならなかった。大統領2期目を務めることは極めて重要で、とりわけイラクでの問題を片付けることを重視していた。ブッシュ大統領は、とても複雑な世界の状況を個人的な問題としてとらえた。
ジョージは、よほどパパ・ブッシュに阻害されて育ってきたようだ。
その事実を、オリバー・ストーンは忠実に描いているようなのである。
「ブッシュ大統領は、とても複雑な世界の状況を個人的な問題としてとらえた」
という監督のことばは重いものであると同時に、
「も~勘弁してよ」と嘆きたくなる。
9.11同時多発テロや、今回の世界同時多発金融クラッシュは、
無能な大統領を8年も擁した大国の、
起こるべくして起きた事変のほんの一例だったと思う。
そのことを忘れないでおこう。