遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

朝顔図屏風/鈴木其一

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朝顔図屏風」 鈴木其一   19世紀 江戸後期 メトロポリタン美術館



昨夜の新日曜美術館で紹介されたので、

涼しい絵画の第2弾は、鈴木其一(すずききいつ)の、

朝顔図屏風」。


型押ししたような単純なつぼみや葉と対照に、

ひとつひとつ丹念に書き込まれた開花した朝顔の図。


金字に浮かぶ全体像は、

実に自由に、伸びやかな姿で表現されている。



現物は見たことがないのだが、

六曲一双の大作で、


を思い浮かべることができる。

ただし、琳派も其一の時代になると、

師匠や大師匠のお行儀良さから離れて、

生き生きとした画風に変身する。



伊藤若冲なら、カラフルな朝顔を描いたのかもしれないが、

自由闊達なデザイン性に富んだ構図を引き立たせるために、

其一は、単色で端正にまとめている。




朝顔の花から放たれる、

涼やかな光線がお目に留まったであろうか。
 


其一の「群鶴図屏風」もお楽しみいただきたい。
 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/48397701.html