遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ニューヨークでマチスに会いたい

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 私はニューヨークに行ったことがない。

 マチスの「ダンス」(バージョン1)は、ニューヨーク近代美術館所蔵作品である。

 1981年京都国立近代美術館での「マチス展」で、私はこの作品を観ているようである。

 忘れない作品と、はっきりと憶えていない作品があり、この絵は後者である。
 「ダンス」は縦260×横390センチの大きな絵で、しかもこんなに動きのある絵なのによく憶えていないのである。

 マチスの絵は子供の頃からずっと嫌いであった。

 彼の作品が、私の中にある名画のイメージとは、まったく違ったものだったからであろう。

 しかし、81年にはマチス展に足を運んでいるのである。本物を観たその頃からマチスが好きになったのかもしれない。

 今は大好きである。

 ま、当時はまだお子ちゃまから抜け切れていなかったわけである。(お子ちゃま要素がまったくナイ男というのも、これまた面白くないけどね。)

 当時、今も本棚にある図録と一緒にポスターを買った。そのポスター「大きな赤い室内」は額装もせずに私の部屋に貼り続けていて、いまはもう手許にない。可哀相なことをしたが、本物の方とは、パリのポンピドゥーセンターの国立近代美術館で再会を果たしている。

 ああニューヨークに行きたい。