遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

人間失格/太宰治

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今回は本の内容ではなくて、表紙。


太宰の「人間失格」はこの表紙にして以来、

売れに売れ続けているという。


そういえば、山本周五郎の「さぶ」の記事を書いたとき、

↓この表紙画像を探すのに苦労した。
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/37465184.html

いまの「さぶ」の表紙では、

冒頭の両国橋の空気が伝わって来ない、

浮世絵風の両国橋の表紙に、私は思い入れがある。


CDはジャケット買い(ジャケットに惹かれて思わず購入)

という技もあるのだが、

文芸作品もこう来たかという感じである。

でもそれも悪くない。



赤福餅のジャケットの「日付の秘密」は、

ミステリ風暗号でもあるが、

作る側はもちろん、販売側も分かっていたんじゃないのだろうか。

少なくとも、この日付の最後の「-」「.」マークは不審に思っていたはず。


記号は「謹製」と書かれた製造日印にあり、日付の後に「・(ピリオド)」と「-(ハイフン)」を

付けていた。この両方があるものは、一度店頭に並んで売れ残った商品を回収して包装し直す

「まき直し」をした商品。

ハイフンだけのものは、製造日の日付を、前もって翌日以降とした「先付け」のもの。

また、消費期限の後にピリオドのあるものは、冷解凍の工程を経たことを意味する。

いずれも回収後に、再度まき直しや冷凍する工程に回らないようにしていた。 

新しく作られた商品にはこうした記号はなく、売れ残った後に、まき直しや冷凍できる商品として

認識されていた。



昔の表紙で売れ残った「人間失格」を、

小畑健のイラスト表紙で「まき直し」て販売しても、

まったく無問題。

文芸作品をジャケ買いしなさい若人よ。


太宰の賞味期限はまだ切れていない。




赤福餅の方である、

元防衛事務次官である、

薬害被害を隠匿し、年金システムを破綻させそうな旧厚生省である。