遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

お洒落な大人の盆栽入門/森前誠二

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  お洒落な大人の盆栽入門    森前 誠二 (著)



今日は、桜が満開でもおかしくないような陽気。

受験生を抱える我家に、まだサクラは咲いていないのであるが。


今日の1冊は、盆栽の本。

著者は、銀座の盆栽専門店のオーナー、私より少しお若い。


盆栽は読んで字のごとく、「盆=鉢」と「栽=植物」を楽しむ。

筆者の店には、きっと立派な盆栽が並んでいるのだろうけど、

この本は「入門」なので、安くて丈夫で育てやすい、

しかし育てて楽しく、観て元気付けられるものを薦めてくれる。

樹齢ウン十年みたいなものではなくて、

小ぶりだがしっかりしたものを選びなさいと言う。


ま、熱帯魚ならネオンテトラグッピーから育て始めるような感覚か。


この本には、専門的な細かいことは書いていない。

基本的には、緑と鉢を楽しめばいいのであって、

植物が自由に育っていくお手伝い程度に世話をすればいいと、

我々初心者を安心させてくれるような、上品なお行儀のよいお言葉が並ぶ。


「自分と一緒に呼吸できる盆栽を選びさえすれば、

そこには、豊かな日常が待っています」

「剪定も決まり事よりあなたの感性を重んじてください」

とおっしゃる。


そんな選択眼も、重んじるような感性も、

私は持ち合わせていないのだが、そうおっしゃる。



観葉植物と違って、盆栽は「和もの」なのであるが、

モダンな洋室でも、寝室のベッドのサイドテーブルにもよく合う。

この本には、表紙でご覧のように、お洒落な写真も満載されている。