遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ティファニーで朝食を/ブレーク・エドワーズ

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ティファニーで朝食を
(BREAKFAST AT TIFFANY'S 1961米)


原作:『ティファニーで朝食をトルーマン・カポーテイ
監督:ブレーク・エドワーズ
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード



今日の夕刊によると、

この作品のためにつくられた黒いドレスが、

オークションで9300万円で落札されたとか、

Yahooオークションではなくクリスティーズのそれだが。

落札額は、恵まれない子供達のために役立つのだそうである。



デザインは、ご存知、ジバンシー

高校生の私は、オードリーの出演作品での衣装は総てジバンシーが担当する、

ということを何かで読んで(雑誌「スクリーン」だったと思うが)、

ジバンシーという服飾デザイナーを、はじめて認識したのである。


今回のドレスは、ジバンシーから今回の出品者(慈善団体関係者)に

プレゼントされたものらしい。


麗しのサブリナ」(1954年)で、ジバンシーのサブリナ・パンツをはいたオードリーは、

地球がなくなるまで語り継がれるほど、まさしく麗しかった。



クイズ、

ティファニーで朝食を」で有名なお店ティファニーは、

さて何のお店でしょう?

TVの前の高校生の私は、ティファニーはレストランだと答えた(あたりまえ過ぎなっ!)。


いまなら誰でも正解するだろうが、

1960年代にはクイズ番組で、マジでこういう問題が出て、

解答者は悩んだりしたのである。


ティファニーはこの映画で日本に登場した。

じょるさんやborninさんなら大きくうなずいてくれるはず。




私は「冷血」も「ティファニーで…」も読んでいないが、

原作は、奇才トルーマン・カポーティ


主題曲は「ムーン・リヴァー」、作曲はオスカーの常連ヘンリー・マンシーニ

この曲は、地球が滅びるときに皆が涙ながらに聴くであろう。



「ムーン・リヴァー」が流れるニューヨーク、タクシーを降り立ったオードリーは、

ジバンシーの黒いドレスを身にまとい、ティファニーのショーウィンドウを見ながら、

朝食をとり始めるのである。


これが、「ティファニーで朝食」の冒頭シーンであり、

疲れもいらだちもストレスも忘れて、うっとりと映画の世界に入っていける導入部なのである。

地球最後の日に、みなこれを観ながら最後の幸せを噛み締める、はず。



オードリーは32歳であった。

人は年齢や見かけで歳をとるのではない、

おしゃれな(おちゃめでもいい)生き方で、

いつまでも若々しくいられると思う。