遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

荒神箒(コウジンボウキ)/京都・内藤商店

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荒神箒(コウジンボウキ)  京都三条・内藤商店



藤田嗣治展の帰りに、京都三条の内藤商店に立ち寄った。


『維新史跡・池田屋騒動之址』碑のすぐそばにあるのが内藤商店。

この店、歴史は古く文政元年(1818年)創業の京ぼうきやたわし、刷毛の小売店

鴨川の近く、三条通に面した一等地に在りながら、

周辺の近代的な雰囲気から取り残されたような店構えである。


私は画像の二品を購入。

昔懐かしい薄茶色のレトロな紙で包装してくれた。


右のものは、荒神箒(コウジンボウキ)。

本来は竈(かまど)の周りを掃く手箒である。

我が家にはもう竈はないので、

テーブルや置物にかかったほこりを掃くために取得。

ま、なんでもキレイにしてくれそうである。


材質は、棕櫚(しゅろ)である。

黍(きび)の手箒もあったが、耐久力は棕櫚のほうが断然上である。

汚れたらジャブジャブ洗ってくださいとのこと、ウン十年は使える優れもの。


左の長さ14センチのかわいいほうが、

本来は建具の桟(さん)などを掃くものらしいが、いろいろ使いみちはありそう。

フライパンの水洗いなど、キッチンの水周りに使うのにも適していると思う。

もっと小さいもの、長細いものもあり、用途はいろいろ。



畳やフローリング用の大きな箒は、15,000円もするが、

見事な手仕事のもので、一生ものと思えば納得価格かもしれない。