ペーパー・ムーン 1973年 米
原作:ジョー・デビッド・ブラウン
脚本:アルビン・サージェント
出演:ライアン・オニール/テイタム・オニール/マデリーン・カーン
この「ペーパームーン」もほぼ同様のシチュエーション。
映画の中では、ライアン・オニールとテイタム・オニールは、
親子なのかどうか「?」がつく、詐欺師と少女。
しかし実生活では、この二人は実の父・娘。
詐欺をはたらきながら1930年代のアメリカ大陸を二人旅。
落語の「時そば(関西では時うどん)」のごとき誤魔化しや、
未亡人になったばかりのご婦人に、聖書を高く売り付ける。
少女もしっかり詐欺行為を身に付ける。
テイタムは、タバコを深々と吸う演技も堂にいったもので、
可愛いだけにそのギャップに「えっ」と思う。
作品ポスターでも、タバコ片手にペーパー・ムーンに腰掛ける。
この作品は、最初から最後までテイタム・オニールの独壇場。
脚本も演出も素晴らしいが、あれだけ可愛く撮ってもらったら、
ライアン・オニールは、形無し。
美味しいところは娘に全部持っていかれた。
当時、史上最年少のアカデミー助演女優賞は、文句のないところであろう。
ラストシーンもチャップリン映画を彷彿とさせる。