遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

未知との遭遇/スティーヴン・スピルバーグ

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未知との遭遇 (1977)

《公開時コピー》
We are not alone.
宇宙にいるのは われわれだけではない。

上映時間 135 分
製作国 アメリ
初公開年月 1978/02

監督・脚本: スティーヴン・スピルバーグ
音楽: ジョン・ウィリアムズ
 
出演:リチャード・ドレイファスフランソワ・トリュフォー



昨日、TVでスティーヴン・スピルバーグの「A.I.」を放送していた。

で、それを観ながら長女がUSJでもらってきた、

ピンバッチをテーブルにジャラジャラ広げていた。

スヌーピースパイダーマンやウッドペッカーやジョーズの描かれたピンバッチで、

私も欲しくなった。


女に理解できない男の性質のひとつに「コレクション」があるらしい。

ラクタ集めみたいなのに、女は付き合ってられないようである。


また、わけの分からない現実離れした夢のような話も、いい加減にして欲しいようなのである。

未知との遭遇」では、UFOらしきものを目撃した電気技師(リチャード・ドレイファス)が、

わけの分からないことを言っていると理解されず、妻と子供に家出される。



物語は、もうひとつの流れがある。

UFOと取り組んでいたプロジェクト・チームで、

リーダーであるフランス人の科学者(フランソワ・トリュフォー)は、

五音階のメロディーを使えばUFOと交信出来るのではないかと確信していた。


この五音階のメロディーは、言わずと知れた超有名メロディーである。



しかし、それを思いつく科学者のリーダーにトリュフォーを使うとは、

当時の私は恐れ入ったのであった。

スターウォーズオビ=ワン・ケノービアレック・ギネス)役を、

黒澤明が演じるようなものである。


「激突」「ジョーズ」で立て続けに2塁打と満塁本塁打と、

勢いづいていた30歳のスピールバーグは、

その勢いにまかせて、トリュフォーを起用したのであろうか。



「激突」も「ジョーズ」も、得体の知れないものに追いかけられたり、

被害にあったりして、背中で未知との遭遇をする映画であった。


しかし「未知との遭遇」は、美しいものとの遭遇であった。


リチャード・ドレイファスと、フランソワ・トリュフォーと、

私たちは、別々だったけど、同じ場所で真正面から未知との遭遇を体験した。


後半のスクリーンいっぱいに浮かび上がる素晴らしい特撮は、

「2001年宇宙の旅」以来の溜息大画面であった。
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/18218596.html



昨日観ていた「A.I.」で、エンド・ロールに献辞を捧げられていたのは、

スタンリー・キューブリックであった。