遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

アカデミー賞授賞式

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「第78回アカデミー賞授賞式」をTVで鑑賞。

受賞結果はすでに判っているが、

見るべきものはそれだけではない。


豪華なプレゼンター

ダスティン・ホフマンジャック・ニコルソン、二コール・キッドマン、

トム・ハンクスモーガン・フリーマンキアヌ・リーヴス

ユマ・サーマンサンドラ・ブロックなどなどが今年のオスカー像のプレゼンター。


受賞者のスピーチ

どんな受賞者でも、何度受賞しても、

嬉しそうに上気した表情で、投票してくれたアカデミー協会員と、

映画作りの仲間たちと、愛する家族たちと、世界中の映画ファンに、

感謝の言葉を語ってくれる。

幸せそうな人を見るのは楽しい。


受賞者へのインタビュー

舞台裏で、受賞後のインタビューが行われる。

名前を呼ばれたときはどうだったかとか、舞台上でのスピーチの意味などを、

まだ混乱している頭で語ってくれる。

監督賞受賞のアン・リーは、作品賞が獲れなかったのがショックのようで、

正直にその複雑な心境を語っていた。


ファッション・チェック

赤じゅうたんの上を会場に向かう女優陣をターゲットに、

ハリウッドのデザイナーがファッション・チェックをおこなう。

ピーコやドン小西ほど辛口じゃないけど、参考になる。


映画作りの情熱

会場で正装している、男優や女優たちと、

彼らが演じた映画に登場する人物との乖離が、素晴らしい。

つまり、映画の中の俳優たちは彼ら自身を捨て、登場人物になりきっているのである。

石原裕次郎は、どんな映画に出ても、石原裕次郎であったが、

ロバート・デニーロは、映画の中では、なり上がろうとするマフィア、

痩せたタクシードライバー、太った大物ギャング、偏執的なストーカー、

復讐に燃える犯罪者、ハングリーなボクサーなどにになりきる。

トム・ハンクスダスティン・ホフマンジャック・ニコルソンも、

そのように演じてきて、オスカーを一度ならず手にしている。

ハリウッドの街の隅から隅まで、映画作りに掛ける情熱が住み着いていることが、

年に1度のこの授賞式で確認できる。