遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

仰げば尊し/文部省唱歌

イメージ 1




         仰げば尊し

     (1) 仰げば尊し 我が師の恩
       教えの庭にも はや幾年(イクトセ)
       思えばいと疾(ト)し この年月(トシツキ)
       今こそ別れめ いざさらば

     (2) 互いに睦(ムツミ)し 日頃(ヒゴロ)の恩
       別るる後(ノチ)にも やよ忘るな
       身を立て名をあげ やよ励めよ
       今こそ別れめ いざさらば

     (3) 朝夕なれにし 学(マナ)びの窓
       蛍のともしび つむ白雪
       忘るるまぞなき ゆく年月
       今こそ別れめ いざさらば



いま、高校の卒業式のシーズン真っ只中。

中学と小学校は3月中旬がピークか。


今日、娘どもが、自分たちの卒業式で「仰げば尊し」が歌いたかったと申す。

歌詞もメロディーもうろ覚えのままだと言う。


高1の次女が、月曜日から学年末テストに入る。

したがって今週で1年生最後の授業であったようだ。


担当の先生の最後の授業の終わりの起立・礼の際に、

「先生1年間、ありがとうございました。」と一同唱和したそうな。

後ろの黒板にも、感謝の言葉を書いて、最後に隠していた紙をはがして

みなで気持ちを表したようである。


殊に担任のA先生は、紅潮させた顔で、

「このクラスを受け持てて本当によかった。」

と言ってくれたそうだ。


うちの娘も可愛がってもらっていたようで、

タメ口で担任と会話をしているらしい、いやはや…。


また、いつもは「うるさ型」の、生徒からは少し距離のある先生が、

破顔一笑で喜んでくれたそうで、それが意外だったとか。


私が当事者の教師だったら、その場で泣いてしまうだろうな。

話を聴いただけで、ウルウルしてしまった。

いいクラスに1年間居てくれて、親としても喜ばしいことであった。


ということで、いい話を聞いたので、

仰げば尊しの歌詞を教えてやり、父娘三人で斉唱する。


私は、自分の思い出の先生や卒業式を思い出し、

胸が詰まった、斉唱であった。



その頃女房は、九州からの客人と、

祇園で美味いものを食べているはずであった