遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

G7の「広島ビジョン」で広島がヒロシマでなくなった!?

毎日新聞によりますと「21日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)の議長国記者会見で、岸田文雄首相が会見を終えて演台から離れようとした際、会場にいた男性記者から核廃絶問題について追加の質疑を求める声が上がった。首相は再び演台に戻り、約3分間質問に答えた」そうです。

私は毎日新聞の「「逃げるんですか」の声に、首相が記者会見再開」という見出しを見た時に、外国人記者が言ったのかなと思ったのですが、Youtubeのニュースサイト「Arc Times」が現地広島でライブ配信をしていたことを思い出し、Arc Timesの尾形聡彦が発したことばに違いないと思っていましたら、やはり私の思いの通りでした。

今回のG7サミットをきっかけに、各国首脳が広島で核廃絶に向け動き始めるかと思いきや、あらためて「核抑止力」が必要だとの認識を強めたという、時間と金をどぶに捨てるような会合になってしまいました。

広島の原爆資料館での短い時間(40分)で、各国首脳は何を見て何を感じたのでしょうか。78年前に落とされた一発の原爆で、一瞬にして広島の街は消滅し約14万人(長崎では約7万4千人)が亡くなったということを認識できたのでしょうか。いつか誰かが核のボタンを押すかもしれないことを想像できているのでしょうか。

岸田総理の地元である広島でのG7は、核亡き平和を希求する私たちや地元の人たちにとっては肩透かしに終わり、まとめられた「広島ビジョン」は「被爆者の思いを踏みにじった」と批判する向きも少なくありません。ヒロシマは岸田に利用されただけのことだったようです。

digital.asahi.com

「逃げるんですか」と岸田に迫った尾形記者も同じ思いから、予定調和の記者会見に我慢がならなかったのだと思います。

彼が主宰するArc Timesは、東京新聞の望月記者との二人キャスターで毎週新しい動画を配信していて、私もほぼ毎週視聴しています。

「政治」「経済」「軍縮」「人権問題」「統一教会」「新型コロナ」「ジャニーズ問題」「環境問題」などといったひとつの話題を、ゲストとともに2~3時間もの時間をかけてじっくり話し合う中身の濃い番組で、後日そのエッセンスだけを抽出した10分前後の短い動画も配信されています。

www.youtube.com

ということで、最後に「首脳宣言で核を認めたら、広島がヒロシマでなくなる」という2週間前に配信された短い動画(ゲスト金平茂紀)を紹介します。

ヒロシマやフクシマが日本から消えてなくなることを許してはならないと思いますがいかがでしょうか。

www.youtube.com