遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

サルでもわかる奈良美智作品無断流用がイケナイことだという問題

上の画像は、森美術館(東京)の奈良美智作品の前での作家ご本人(右)のスナップ写真です。

左の方は、森美術館のキュレーター椿玲子氏だそうで、この作品を森美術館が購入した時の担当キュレーターなのだそうです。

森美術館は、この作品を大枚はたいて購入したと思いますが、芸術活動は「利益」を得るためだけの活動ではありませんから、多くの人に東京にいて作品を楽しんでもらうために、森美術館がこの作品を所蔵したのだと思います。

ところで、先に私も記事にした大阪IR関連動画に奈良や村上の作品が使われていたことについて、奈良本人が「私の作品では?私の知らないところで何で?村上君も知らないと言っている」とツイートしたことについて、大阪IR側は非を認めたようです。

その弁明は、吉村知事が記者会見で述べた以下のとおり。

「美術家の奈良さんと村上さんには謝罪を申し上げます。本当に申し訳なかったと思います。奈良さん自身が許諾していないと発信されている以上、やはりそこは僕はそうだと思いますし、ただ一方で、何らかの奈良さん本人ではない方とのやりとりというのも実はあったんじゃないかという話も聞いています」

口先だけで謝って済むと思っているのだったら大きな間違いで、しかもどこか他人事で当事者責任を逃れたい思いが強い発言。これを受けてか奈良はまた以下のようにツイートしていて、法的問題に発展しそうです。

yoshitomo nara / 奈良美智 @michinara3
大阪IRに関しては、信頼できる弁護士さんにお任せしました。

和解したいなら、本人たちに然るべき関係者がまず直接謝罪をする必要があると思います。吉村が口先だけで謝罪に似た発言をしても、あの大阪IR側の動画を削除しても、まだ謝罪したことにはならないのではないでしょうか。

だからこそ、奈良は「弁護士さんにお任せする」ことにしたのだと思います。

吉村の言う「何らかの奈良さん本人ではない方とのやりとりというのも実はあったんじゃないかと」というくだりが気になるところで、その「本人ではない方」が誰でどういうやり取りがあったのかということを今後ははっきりさせる必要があると思います。

嘘をついているのは誰か?をはっきりさせるために、奈良美智側は「信頼できる弁護士さん」を立てたようですからね。

サラ金大手側の弁護士(スラップ訴訟原告側)だった吉村もサラ金側の「信頼できる弁護士」だったわけですから、正々堂々としかるべきところで論戦していただきましょう。

妻「私はこの『あおもり犬』知らなかったけど、誰も知らないで使ったんかな?チェックできなかった?」

私「青森の人はほとんど知ってると思うけど、大阪人でとりわけ維新の関係者はまず知らんと思うわ。大阪市立美術館に奈良作品あるんやけどなー」

妻「維新の、自分らが知らないことは他人も知らないはずやという思い上がりは、いつものことやねー」

ということで、このサルでもわかる無断流用問題のお楽しみはこれからだということのようです。