遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

素通りする渋沢栄一、顔が変わった津田梅子、仲良くしたい北里柴三郎

2024年度からお目見えする新しい紙幣が公開されました。

1万円札は、聖徳太子(1958年から発行)、福沢諭吉1984年から)に続く3代目の渋沢栄一の肖像がデザインされています。

1984年の福沢諭吉1万円札の登場から40年で新紙幣に移行となります。

私は初任給を現金で聖徳太子を何枚かいただきましたが、69年の人生の大半を福沢諭吉とともに歩んできましたので、しかも福沢翁は立派な方だっただけに、名残惜しくもあります。

いまやキャッシュレス時代ですし、そもそも大金と縁のない生活をしていますので、渋沢栄一はほとんど我が家にやって来ることはないですし、冠婚葬祭のときに素通りする彼の顔を見る程度になりますからほぼ出会わないと思われます。あまり見たくない顔でもありますから、ちょうどよかった気がします。

ところで、5千円札の津田梅子の顔が当初発表されたデザインの顔とかなり違うようですね。

上がその当初のデザインで、下が今回公開されたデザインです。

津田梅子の現存する写真を裏返して右向きにしてデザインされたとして当初物議をかもした上の画像の顔の方が、親しみがあってほっこりする顔だと思いますがいかがでしょうか。

ほんの少しの修正で良かったのに残念です。実物を見ていないので何とも言えませんが、そんな気持ちになりました。

ということで、キャッシュレス時代とは言え、千円札はいつも数枚はサイフに入っていますので、来年からは野口先生より数倍尊敬している北里先生と仲良くしつつ天に召されるまで地道に歩いていきたいと思っています。

裏面が北斎の 「神奈川沖浪裏」というのもこれ以上ない素晴らしい借りものですしね。