ミケランジェロのダビデ像を教材に使ったとして、米国フロリダ州の校長が辞職に追い込まれたそうです。3人の保護者が「子どもがポルノを見せられた」と苦情を寄せたことが辞任劇の発端だったそうです。
ウクライナ侵攻をしたロシアがけしからんので、あるいは、みんなで協力して一つの仕事を成しとげようとするのは共産主義的だとして、ロシア民話の「おおきなかぶ」を教科書から外せとする日本国の保護者もいるとかいないとか。
どちらにせよ、洋の東西を問わずいろいろ立派な保護者がおられて、笑わせてもらっております。
冒頭の画像は、ミケランジェロが23歳から25歳頃に制作したバチカンはサンピエトロ寺院の「ピエタ」です。
ピエタとは、十字架から降ろされたイエスを抱く悲しみのマリアの像ですが、サンピエトロ寺院でその像を見た時には感動しました。
ピエタの像がバチカンにあることもピエタの意味も全く知らずにこの像に出会ったのですが、自身の経験上最も感動した芸術作品との出会いでした。
たて174cmよこ195cmのピエタをサンピエトロ寺院におさめたミケランジェロはフィレンツェに移り、その後3年をかけて高さ5m(517cm×199cm)のダビデ像を完成しています。
共に一塊の大理石から彫られた像ですが、その気の遠くなるような技術と完成度の高さと美しさは、世界の至宝と呼んで間違いないものです。
ダビデ像はまだ見ぬ存在ですが、いつか機会があれば見上げてみたいと思っています。