遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

またもや閣議決定で「安保3文書」が改定される惨憺たる日本国なのだ

「安保3文書」閣議決定で改定されるようだ。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221212/k10013920331000.html

その改定内容でもっとも特徴的なのが「国家防衛戦略」に「反撃能力の保有」を明記することだという。

それが国際的に容認されるのかも問題だが、敵地攻撃で先制するというのは真珠湾攻撃にも似たバカげた考えで、誰が何の理由でそれが必要だと考えているのか我々には分からない。

自民党公明党にも理解を得て閣議決定とする運びになるようだが、国会で論議を重ねた形跡もあるのかないのかもわからず、秘密裏に集団的自衛権の拡大解釈が進められている。

単に防衛費をGDPの2%にするための安保3文書改定なのか?と詮索したくなるお粗末な論議経過だ。

これに対する立憲民主党の「容認できない」という姿勢が弱くて情けない。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221213/k10013921981000.html
《敵のミサイル発射基地などをたたく「反撃能力」を保有するとした政府の案について、立憲民主党は「先制攻撃」と誤認されるリスクが大きく、容認できないとする考え方の素案をまとめたことがわかりました。》と伝えるNHK

いまや自民党政府の犬となったNHKの伝え方にも問題があると思うが、日本からの「先制攻撃」と誤認されるリスクが大きいという立民の言い回しが弱いし響かない。

自民党茨城県議選で議席を10も失ったようだが、10議席減っても35議席残っているようだし、投票率が38・54%と過去最低だったことから見ても有権者の単なる政治離れ減少じゃないだろうか。

立憲民主党は、自民党が腰砕けになりそうな現在、どのようにパフォーマンスすればいいのかよく考えた方がいいだろう。

岸田が消えそうなので首相批判をする、みたいな猿芝居を打って目立とうとする高市早苗の姿勢を立民も見習ったらいいと思う。

高市は自分が次期総理になりたいから猿芝居をしているのだろうが、立民が市民のために猿芝居を打つならそれはそれで大歓迎だ。

立民は、共産党社民党を見習って「鉄砲玉よりパンを欲する市民」の代弁者として「防衛費の増額って、この生活苦の時代に何を血迷ったこと言ってるのか!」と政府に対してそれこそガンガン「敵地攻撃」「先制攻撃」すべきだろう。

立民には、来春の統一地方選と次の総選挙まで突っ張って突っ張って、立派で大きな政党になっていただきたい。あるいは、立民を含む立派な野党第一党でもいいので、野党共闘の健全なる再構築を目指してもらいたい。

とり急ぎ今はそんな藁にもすがる思いの惨憺たる日本の国政である。