遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

厳かで壮麗なエリザベス女王の国葬に感動しました

昨夜は、エリザベス女王国葬をテレビでずっと見ていました。

ウエストミンスター寺院での葬儀を見始めたら目が離せなくなって、NHKのBSとCNNの2つのチャンネルを録画しながら日付が変わるまで見てしまいました。

想像以上に厳かで壮麗で感動しました。

ウエストミンスター寺院では、1947年に結婚式を挙げた女王、1953年にここで戴冠し、そして2022年に葬儀が行われました。世界中の人がライブ放送で女王をお見送りできました。

整えた形式で進められた葬儀は1時間ほどで終了しましたが、その後、女王の棺は徒歩や車で埋葬されるウィンザー城まで葬列として運ばれましたが、沿道には詰めかけた人たちが途絶えることはありませんでした。

沿道の人たちが手向けた花が、女王の棺を乗せた車の屋根やボンネットに自然な形で乗っかって、まさに花を添えた形になっていて、ただでさえカッコいい黒いジャガーの霊きゅう車がおしゃれで絵になっていました。

葬儀をつかさどる多くの兵士たちのコスチュームが、それぞれの所属ごとに異なった色とデザインで、大英帝国時代からの歴史を感じさせました。女王の死後10日間で兵士の人選とリハーサルがされたのか、日ごろから訓練をしてるのか分かりませんが、このためにだけ兵士がいるのかと思わせるような統制の取れた姿でした。

さらに、寺院内の聖歌隊のコーラスが素晴らしくて、パイプオルガンと男声とボーイズソプラノの合わさった響きに敬虔な気持ちになってしまいました。大聖堂の空間は、天に地上の声が届くためにあるのかもしれません。

とにかく、隅から隅まで行き届いた絵になる国葬に感心しました。こんな立派なセレモニーを他に見たことがありませんので、3度ほど英国国歌が演奏されたり斉唱されたシーンでは、感動すら覚えてしまいました。

ということで、これこそが国葬だということを実感しました。 黙祷