遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

竹中、パソナ辞めるってよ!

日本の最低賃金は、まさに最低な賃金です。

おまけに、1990年代後半の派遣法改正によって、各企業・自治体の正社員が大幅に減ってきたことにより、日本の労働者の全体的な賃金のベクトルは、この最低賃金のレベルに収斂してきました。

その結果、実質賃金は以下のグラフのように、1990年後半から先進国で唯一下がり続けています。これは、派遣法の改正で非正規職員が増えたことと無関係ではありません。

統一教会霊感商法で、全財産を取られた方々には大変お気の毒ですが、日本のすべての普通の賃金労働者だって、奴隷のように国や企業に収奪され続けています。国全体が霊感商法にだまされたようなものではないでしょうか。

そんななか、竹中平蔵パソナを辞めるというニュースが飛び込んできました。最賃に近い派遣労働者の賃金に国全体の労働者の賃金が収斂していった原因の一端を担い続けているのがパソナの会長竹中平蔵ですから、少し驚きました。

パソナを辞めてついに政界にデビュー(維新の会?)するのでしょうか。それとも、余生を静かに暮らすのでしょうか。私のとっては別にどちらでもいいことですが、パソナを辞めるのは安倍元首相の死が何か関連するのでしょうか。

一説によると、統一教会が推し進めていた「日韓トンネル」の応援団だったのが竹中平蔵でしたから、いま統一教会への風当たりは台風並みに発達してきましたから、そのあたりの関連性はあると言えばあるのでしょうね。

また、参議院選挙では躍進したにもかかわらず「維新の会」の代表を松井一郎が辞めるというニュースも選挙後に伝わってきました。これも、統一協会絡みなのでしょうか。

私は、共産党と維新の会は統一教会などの宗教団体とは関係ないと思っていたのですが、それは軽薄な勘違いだと気付きました。かつて松井一郎の父親は、笹川良一のお抱え運転手だったわけで、笹川が作ったのが統一教会の日本国内の分身「勝共連合」ですから、何らかの関係があるのかもしれません。

ということで、竹中や松井が辞めても自民党統一教会との縁を切りそうもないので、特に何かが急に変わることはないように思われます。

それとも、「統一教会に利用された!悪いのはおれたちじゃない」と泥船から降りる要人たちが増えていくのでしょうか。誰がそういう態度を取るのか、そちらの方は興味があります。