遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

きょうは藤井聡太五冠の二十歳の誕生日です。おめでとうございます。

将棋の藤井聡太五冠(竜王・王位・王将・叡王棋聖)は、17日の棋聖戦のタイトル戦で3勝目を挙げ、10代最後の対局を勝利で飾りました。

同時に棋聖戦は3勝1敗で防衛に成功し、3連覇を達成しました。

上の画像は、局後に挑戦者の永瀬王座と対局を振り返っている感想戦の1シーンです。

藤井と永瀬は藤井がプロになったころから1対1での練習将棋を重ねて切磋琢磨してきた気心の知れた仲ですので、笑顔を見せての感想戦となりました。なんだか楽しそうです。

で、きょう7月19日、藤井五冠は二十歳の誕生日を迎えました。

五冠をキープしたまま二十歳になったわけですが、当然のことながら空前絶後のキャリアであります。

彼の当面の目標と言えば、残された3つのタイトルを奪取することですが、さっそく7月20日と21日には「王位戦」のタイトル防衛戦の第三局が控えていて、目の前の対局にひとつづつ全力で向き合うことが求められます。

夏場のタイトルマッチは体調管理が大変だと思われますが、一局一局を全集中できる才能が彼の最大長所だと思いますので、これだけの結果が出ていると思います。

全集中を可能にするのは、事前の研究が行き届いているということですので、不断の努力の結晶が盤面のパフォーマンスを形成していることがわかります。

彼の将棋はいつもどこかが新しくて、棋聖戦を防衛した17日の将棋も、「それをやると不利」だとされる陣形をわざと作って、そこからかつてない差し回しで圧倒的勝利を収めました。

二十歳になっても、彼の進化は留まるところを知りません。

藤井五冠のきつそうな顔はあまり見たことがないのですが、気がかりなのは彼の体調・体力ですので、積極的に体力を鍛えてこの先できる限り今以上のレベルを維持しつつ、楽しいパフォーマンスを披露していただきたいと願っています。

二十歳の誕生日、まことにおめでとうございます。